公益財団法人 山口県ひとづくり財団 県民学習部 環境学習推進センター
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親子体験学習講座「ときわ動物園で学ぶ私たちの環境と未来」

園内ガイドツアー&環境クイズ

午前は、ときわ動物園の村田真木氏と五重目陽子氏の指導で、園内のガイドツアーを行いました。ときわ動物園では、野生動物が暮らす環境をそれぞれの動物種ごとに再現した「生息環境展示」を取り入れており、動物の自然な動きと生息環境を同時に見学しながら、環境の違いや動物に迫る危機などについて丁寧な解説をいただいた。途中、クイズが出題されると、参加者は集中して説明を聞いたり、動物に近付いて観察したりと、積極的に学習する様子が印象的でした。動物に対する興味関心や探求心が深まる内容でした。

バックヤード見学

午後からは、村田氏と五重目氏の指導でバックヤードの見学を行いました。動物のエサを管理する調理室では、動物種ごと、個体ごとに健康状態を見ながら様々なエサを使い分けており、サプリメントや薬を適切に使用することで動物の健康管理を行っているというお話をいただきました。繁殖棟では、バックヤードで飼育されているサルを見ながら、全国の動物園と連携しながら計画的に動物を繁殖させていることなど、動物の保護の取り組みについての説明をいただきました。飼育時には、注射や投薬に協力してもらうための訓練をしている一方で、子育ては基本的に動物に任せるなど、動物としてのあるべき姿も守っているということであした。動物園の役割や、飼育員や獣医の日々の努力を学ぶことができました。

講義「自然破壊と動物たちの命」

ときわ動物園園長の多々良成紀氏から、絶滅したニホンカワウソについての講義をいただきました。かつて日本全国の山にはニホンカワウソという動物が生息していたが、毛皮目的の狩猟や漁業用の網に絡まって死んでしまうなどの理由で数を減らし、今では絶滅したとされているとのことでした。多々良氏からは、これから生物多様性の回復や人間と動物の共生を実現していくために、ニホンカワウソの絶滅から学び、みんなで取り組んでいく必要があるというお話をいただきました。