公益財団法人 山口県ひとづくり財団 県民学習部 環境学習推進センター
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未来につなぐ環境学習講座「地域で協力して食品ロス削減に取り組む」

講義「地域でつながるフードバンクとエシカル消費」 講師 NPO法人フードバンク山口 理事長 今村主税 氏

食品廃棄とSDGsの目標との相関関係や地球温暖化、賞味期限、食品メーカーや卸・小売店の3分の1ルール問題等、様々な視点から食品ロス削減について学びました。参加者も食品を取り巻く課題の多さを知って驚いた様子でした。また、人や社会・地球環境・地域へのおもいやりを持つ「エシカル消費」という考え方や、山口県内のフードバンクの現状や活動内容についても知ることができ、家庭で取り組める食品ロス削減の例として大変参考になりました。

事例紹介「地域の食材を無駄なく活用!」

・株式会社農多 代表取締役社長 伊藤邦彦 氏  ・有限会社小野養豚 専務取締役 小野綾乃 氏

地域から持ち込まれる規格外の野菜や果物、売れ残った食パン等を無駄なく活用し、循環させている取組が紹介されました。企業としての信念を経営者から実際に聞くことで、より具体的に食品ロス削減を意識することができました。

グループワーク「規格外の食べ物を家庭や地域で活用するには?」、意見交換、質疑応答

4つのグループに分かれて、規格外の食べ物の活用方法を考えました。各グループからは、学校給食や子ども食堂への活用、消費者の購入手段(スーパー、ネット、道の駅等)の拡充、「見切り品」の名称を「環境に優しい~」等の印象が良い言葉に変える、子どもへの食育、規格外であってもこだわらないという消費者意識を持つ、といった様々な意見が出ました。また、企業側からすると、値崩れを防ぎ生産者を守るためには規格は必要かもしれないとの意見もありました。最後に今村講師から、食べ物の「優先順位」を考え、商品にならないものは自分の近所で消費(地産地消)しようとの助言をいただきました。参加者も食品ロスの現状や具体的な事例等を知ることで、自分が取り組めることを再確認できたと思います。