公益財団法人 山口県ひとづくり財団 県民学習部 環境学習推進センター
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環境学習講座「循環型社会の形成に向けた取組」

循環型社会の形成に向けた山口県の新たな取組や、本県の産業特性を 生かした全国に誇れるリサイクルシステムについて学ぶことで、資源循環への理解を深めるとともに実践につなげていただくための講座を実施しました。(受講者33人)

【講義:山口県における循環型社会の形成に向けた取組について】

午前の講義では、山口県廃棄物・リサイクル対策課主査の中田浩司氏から、山口県が令和8年3月に策定した「山口県循環型社会形成推進基本計画(第5次計画)」に基づき、県が目指す、循環型社会の形成に関する、目標や県民総参加による徹底した取組施策について説明していただきました。

 

県では、基本方針として、「サーキュラーエコノミー(循環経済)」【サーキュラーエコノミーとは、天然資源の投入量を最小化し、廃棄物の排出抑制や脱炭素化など環境負荷低減を実現する社会システムを目指すもの】への移行による徹底した資源循環を推進するとともに、重点的にプラスチックの資源循環の取組を強化することや、従来の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取組に加え、これにプラスした取組を県民総参加で取り組む「3R+(プラス)」を推進していくことなどを丁寧に説明されました。

 

 

【工場見学:山口エコテック㈱ ㈱トクヤマ南陽工場】

午後からは、山口エコテック㈱と㈱トクヤマ南陽工場を視察しました。山口エコテック㈱は、県内すべてのごみ焼却施設から排出されるごみ焼却灰等(灰及びばいじん)を無害化処理し、セメント原料化する事業を2002年4月から開始しており、セメント原料化したものは、㈱トクヤマ及びUBE三菱セメント㈱のセメント工場でセメントに生まれ変わっています。

この事業は、㈱トクヤマ、宇部興産㈱(現UBE三菱セメント㈱)と山口県等が連携して、全国で初めて構築したシステムであり、家庭ごみの焼却灰等を、脱ダイオキシン、水銀除去、水洗、脱塩素処理することにより無害化しセメント原料化するもので、廃棄物のリサイクル率の向上はもとより、環境負荷の低減と最終処分場の延命化に大きく寄与する重要な事業となっています。

山口エコテック㈱では、ごみ焼却灰等の搬入から、異物除去、脱ダイオキシンや水銀除去など、セメント原料として出荷されるまでの工程について順をおって視察しました。搬入された焼却灰中には金属類など、通常では可燃物として排出できない不燃物も多くみられました。これらが混入するとセメント原料としての品質に影響するとともに、処理施設の破損につながるとの説明を受け、受講者の皆様は、こうした資源循環システムを円滑に進めるためには、県民一人ひとりの分別の徹底が大切であることを実感されていました。

㈱トクヤマ南陽工場では、セメント製造工程の説明をいただきながら、製造設備、オペレーター室などを見学しました。セメント原料(石灰石や粘土など)を焼成するロータリーキルンでは、その規模の大きさと高熱に圧倒しました。さらに、セメント原料を予熱するプレヒーターの上部(高さ約70m)にも案内していただき、足がすくむような高さから工場内と周南市街地や徳山湾を展望しながら、海上からの工場への原料の搬入や製品の出荷など、工場内の設備ついて詳しく説明をいただきました。

この講座を通じて、受講者の皆様は、日常的に出す可燃ごみが、山口県の企業の技術力で資源化されていることに感心され、かつ、通常では難しいコンビナート群における工場の見学を体験することができ、ワクワクしながら、熱心に質問をされていました。

今後も、県内企業のすぐれた環境関連技術を学習する講座を企画していきたいと考えています。