環境学習指導者養成セミナー「水生生物による水質判定講座」
県内各地で開催される「水辺の教室」の指導者を養成する目的で、県内の活動団体、県・市町職員等を対象に講座を開催しました。(参加者13名)
1 講義:水生生物による水質調査方法及び指標生物について
午前の講義では、東京大学新学術研究分野客員研究員の後藤益滋氏から、山口県の水環境の状況、調査場所の選定、水生昆虫の生態・指標生物・種類の見分け方をはじめ、人と水生昆虫の関わり(人的被害や食料としての水生昆虫)など、多くの視点からの興味深い話がありました。
また、小学生を対象に水辺の教室を実施する際には、「10分以上の話は厳禁!!」「水遊びを基本とする」「与えるよりは、考えさせる方がうまくいく」など、先生のこれまでの経験に基づいた助言も参加者の参考となるものでした。
2 実習:水生生物による水質調査方法について
後藤先生及び県環境保健センター環境科学部の職員の協力をいただき、維新百年記念公園の木崎川で水生生物の採取、種類鑑別、水質判定の実習を行いました。
直前の降雨により、川の流れが速い状態であり、採取できた水生生物も小さかったが、参加者は集中して採取・仕分けを行いました。小さな指標生物の判別は困難でしたが、参加者はお互いで確認をしあいながら進めていました。
調査結果は、29種の指標生物のうち、「きれいな水 5種」「ややきれいな水 1種」「きたない水 1種」「とてもきたない水 0種」であり、最終的に「水質階級Ⅰ(きれいな水)」という結果でした。
参加者の皆様は、この講座で習得された技術や知識を生かし、「水辺の教室」の指導者として活躍されます。